中小企業診断士二次試験事例3(令和03)問2

与件文(問題文)はこちら

第2問(配点30点)

 バッグメーカーからの受託生産品の製造工程について、効率化を進める上で必要な⒜課題2つを20字以内で挙げ、それぞれの⒝対応策を80字以内で助言せよ。

解答上の留意点

(1)「バッグメーカーからの受託生産品の製造工程について、効率化を進める上で必要な⒜課題2つ」⇒ 課題=受託生産品の製造工程で無駄を省くためにやるべきこと

(2)「それぞれの⒝対応策やるべきことをやるための方法

(3)「(a)各20字以内、(b)各80字以内」⇒ ⒜課題2つを20字以内で挙げ、それぞれの⒝対応策を80字以内で助言

解答の手順

※1. バッグメーカーからの受託生産品の製造工程について、効率化を進める上で必要な⒜課題2つそれぞれの⒝対応策

(1) 与件文の第五段落「生産管理担当者は、バッグメーカーの他、小売店およびインターネットからの注文受付や自社ブランド製品の修理受付の窓口でもあり、それらの製造および修理の生産計画の立案、包装・出荷担当への出荷指示なども行っている。生産計画は月1回作成し、月末の生産会議で各工程のリーダーに伝達されるが、計画立案後の受注内容の変動や特急品の割込みによって月内でもその都度変更される。」 ⇒ W:生産計画は月1回作成し、月末の生産会議で各工程のリーダーに伝達されるが、計画立案後の受注内容の変動や特急品の割込みによって月内でもその都度変更される

(2) 与件文の第六段落「生産は、バッグメーカーから受託する受注生産が主であり、1回の受注量は年々小ロット化している。生産管理担当者は、繰り返し受注を見越して、受注量よりも多いロットサイズで生産を計画し、納品量以外は在庫保有している。」 ⇒ W:1回の受注量は年々小ロット化受注量よりも多いロットサイズで生産を計画し、納品量以外は在庫保有

(3) 与件文の第八段落「受注後の製造工程は、裁断、縫製、仕上げ、検品、包装・出荷の5工程である。裁断工程では、材料の革をパーツごとに型で抜き取る作業を行っており、C社内の製造工程では一番機械化されている。その他に、材料や付属部品などの資材発注と在庫管理も裁断工程のリーダーが担当する。生産計画に基づき発注業務を行うが、発注から納品までの期間が1カ月を超える資材もあり、資材欠品が生じた場合、生産計画の変更が必要となる。」 ⇒ 受注後の製造工程は、裁断、縫製、仕上げ、検品、包装・出荷の5工程。裁断工程が一番機械化されている。発注から納品までの期間が1カ月を超える資材もある

(4) 与件文の第九段落「C社製造工程では一番多くの熟練職人6名が配置されている縫製工程は、裁断された革を組み立てて成形する作業を行う。通常はバッグメーカーからの受託生産品の縫製作業が中心で、裁断済みパーツの部分縫製とそれを組み合わせて製品形状にする全体縫製との作業に大きく分かれ、全体縫製では部分縫製よりも熟練を要する。自社ブランド製品の生産が計画されると、熟練職人は受託生産品の作業から自社ブランド製品の作業へ移る。自社ブランド製品は、部分縫製から立体的形状を要求される全体縫製のすべてを一人で製品ごとに熟練職人が担当し、そのほとんどの作業は丁寧な手縫い作業(手作業)で行われる。自社ブランド製品の縫製工程を担当した熟練職人は、引き続き仕上げ工程についても作業を行い、製品完成まで担当している。各作業者の作業割り当ては、縫製工程のリーダーが各作業者の熟練度を考慮して決めている。縫製工程は、自社ブランド製品の修理作業も担当しており、C社製造工程中最も負荷が大きく時間を要する工程となっている。」 ⇒ 受託生産品の縫製工程を機械化して、非熟練職人も自社ブランドの製作に充てる

(5) 与件文の第十段落「仕上げ工程は、縫製されたバッグメーカーからの受託生産品の裁断断面の処理、付属金物の取り付けなどを行う製造の最終工程を担当し、縫製工程同様手作業が多く、熟練を要する。」 ⇒ 仕上げ工程は熟練を要するが、非熟練職人の割り当てが多い

(6) 与件文の第十一段落「縫製、仕上げ両工程では、熟練職人の高齢化が進み、今後退職が予定されているため、若手職人の養成を行っている。その方法として、細分化した作業分担制で担当作業の習熟を図ろうとしているが、バッグを一人で製品化するために必要な製造全体の技術習熟が進んでいない。」 ⇒ 多能工化で熟練職人を養成中だがバッグを一人で製品化するために必要な製造全体の技術習熟が進んでいない

(7) 与件文の第十二段落「検品工程では製品の最終検査を行っているが、製品の出来栄えのばらつきが発生した場合、手直し作業も担当する。」 ⇒ 熟練職人が行い、製作した非熟練職人の技術習熟にOJTなどで活用

※2. 解答例(a):(20文字/20文字 ) (b):(79文字/80文字)⇒

(a)生産過多を避け、計画に柔軟性を持たせる。

(b)①ロット単位の生産量を受託量に近づけ、受注内容の変更や特急品の割込みに対処できるよう、月1より短期の生産計画とする。②資材の安全在庫を考慮した発注計画にする。

※3. 解答例(a):(19文字/20文字 ) (b):(78文字/80文字)⇒

(a)検査工程での製品の手直し作業を減らす。

(b) 作業割り当てを輪番制にして職人の多能工化を急ぎ、生じる出来栄えのばらつきは当該箇所を担当した職人に手直しをさせ、熟練職人がOJTとして指導し技術移転を図る

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