中小企業診断士二次試験事例3(令和01)問1

与件文(問題文)はこちら

第1問(配点20点)

C社の事業変遷を理解した上で、C社の強みを80字以内で述べよ。

解答上の留意点

(1)「強み」SWOT分析のStrong=自社の強みのこと

(2)「事業変遷を理解した上で」 ⇒ 事業変遷を前提に

(3)「C社の強み」現在の強み

(4)「80字以内」 ⇒

解答の手順

※1. 強み

(1)与件文の第二段落「金属熱処理とは、金属材料に加熱と冷却をして、強さ、硬さ、耐摩耗性、耐食性などの性質を向上させる加工技術である。多くの金属製品や部品加工の最終工程として、製品品質を保証する重要な基盤技術である。金属材料を加熱する熱処理設備など装置産業の色彩が強く、設備投資負担が大きく、また素材や形状による温度管理などの特殊な技術の蓄積が必要である。このため、一般に金属加工業では、熱処理は内製せず熱処理業に外注する傾向が強い。C社は創業当初から、熱処理専業企業として産業機械や建設機械などの部品、ネジや歯車など他社の金属製品を受け入れて熱処理を行ってきた。」 ⇒ 模倣困難な部分を具体的に列挙

(2)与件文の第三段落「その後、熱処理加工だけでなく、その前工程である部品の機械加工も含めた依頼があり、設計部門と機械加工部門をもった。設計部門は、発注先から指示される製品仕様をC社社内の機械加工用に図面化するもので、現在2名で担当している。機械加工は、多品種少量の受注生産で、徐々に受注量が増加し、売上高の増加に貢献している。」 ⇒ 金属加工と熱処理の一貫受注

(3) 与件文の第六段落「熱処理は、加熱条件や冷却条件等の設定指示はあるものの、金属材料の形状や材質によって加熱・冷却温度や速度などの微調整が必要となる。そのため金属熱処理技能検定試験に合格し技能士資格をもつベテラン作業者を中心に作業が行われ品質が保持されている。また、機械加工も汎用機械加工機の扱いに慣れた作業者の個人技能によって加工品質が保たれている。」 ⇒ 有資格ベテラン作業者を中心に品質保持

(4) 与件文の第八段落「生産計画は、機械加工部と熱処理部それぞれで立案されるが、機械加工を伴う受注については熱処理加工との工程順や日程などを考慮して調整される。両部門とも受注生産であることから、納期を優先して月ごとに日程計画を作成し、それに基づいて日々の作業が差立てされる。納期の短い注文については、顧客から注文が入った時点で日程計画を調整、修正し、追加される。機械加工受注品に使用される材料の調達は、日程計画が確定する都度発注し、加工日の1週間前までに納品されるように材料商社と契約しており、材料在庫は受注分のみである。」 ⇒ 有資格ベテラン作業者を中心に品質保持

※2. 解答例

(1) 解答例(79文字)⇒ 強みは、設備投資負担が大きい熱処理設備があること、特殊技術の蓄積があること、機械加工と熱処理の一貫生産、加工品質保持を可能にした有資格熟練作業者の存在である。

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