中小企業診断士二次試験事例2(平成30)問3

与件文(問題文)はこちら

第3問(配点25点)

B 社は、宿泊客のインターネット上での好意的なクチコミをより多く誘発するために、おもてなしの一環として、従業員と宿泊客との交流を促進したいと考えている。B 社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか、100 字以内で述べよ。

解答上の留意点

(1)「宿泊客のインターネット上での好意的なクチコミをより多く誘発するために」⇒

(2)「従業員と宿泊客との交流を促進したい

(3)「B 社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか

(4)「100字以内」 ⇒ 100字を超えてはいけないことに注意

解答の手順

※1. B 社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか

(1) 与件文の第二段落「簡素な朝食は提供しているものの、客室稼働率に上下があり食材のロスが発生するという理由と調理人の人件費を削減するという理由から、創業以来、夕食は提供していない。宿泊客から夕食を館内でとりたいという要望がある場合は、すぐそばにある地元の割烹料理店からの仕出しで対応している。」 ⇒ 館外で夕食を楽しみたい宿泊者に対し様々なタイプの飲食店を紹介

(2) 与件文の第三段落「 X 市は江戸時代から栄えた城下町である。明治時代までは県内随一の商都であり、教育や文化支援にも熱心な土地柄であった。X 市市街地は、北側は城跡付近に造られた官公庁街、東から南側にかけては名刹(めいさつ)・古刹(こさつ)が点在する地域となっており、西側には商都の名残である広大な商業地域が広がっている。B 社は創業時からちょうどこの中央に立地し、これらのエリアはいずれも徒歩圏内にある。B 社から最寄り駅までは公共バスを利用して 20 分強かかるが、現在、この間を結ぶバスは平均すると 1 時間に 5 ~ 6 本程度運行している。この最寄り駅からは国内線と国際線の離発着がある空港に向けて、毎日 7 往復の直通バスが走っており、駅から空港までの所要時間は 1時間 40 分ほどである。」 ⇒ 徒歩圏内に和の風情を満喫できる多くの施設がある

(3) 与件文の第四段落「X 市市街地の中でも、商業地域の目抜き通りには江戸時代の豪商や明治時代の実業家が造り上げた厳かな大型建造物が立ち並ぶ。この通りは現在でも商業地域の顔である。400 年以上続くとされる地域の祭りでは、市内各地を練り歩いてきた豪勢な何台もの山車がこの通りに集結するタイミングで最高の盛り上がりを見せる。夜通し続くこの祭りの見物客は近年、年々増加している。街の一角にはこの祭りの展示施設があり、ここを訪れた観光客は有料で山車を引く体験ができる。X 市商業地域には、歴史を感じさせる大型建造物が残る一方、住民を対象にした店舗もたくさんある。普段遣いのお店から料亭、割烹料理店までのさまざまなタイプの飲食店をはじめ、各種食料品店、和装店、銭湯、劇場、地元の篤志家が建設した美術館などの施設が集積している。」 ⇒ 山車を引く体験ができる施設を始め多くの施設が集積

(4) 与件文の第六段落「商業地域には空き店舗があったが、観光客が回遊しそうな通り沿いの空き店舗には地元の老舗商店が出店して、シャッター通りにならないための協力体制を敷いた。食べ歩きできるスイーツや地域の伝統を思わせる和菓子などを販売し、街のにぎわい創出に努めた。歴史ある街並みに加え、こうした食べ物などは写真映えし、SNS 投稿に向く。そのため、ここ数年は和の風情を求めるインバウンド客が急増している(図参照)。」 ⇒ 食べ歩きできるスイーツや地域の伝統を思わせる和菓子などは、SNS投稿に向く

(5) 与件文の第七段落「最低限のコミュニケーションが主要な外国語で図れるよう、従業員教育も始めた。」 ⇒ 従業員がインバウンド客の要望に応えられるよう語学教育を実施

※2. 解答例(100/100文字)⇒ 最低限のコミュニケーションが主要外国語で図れる従業員を育成し、徒歩圏内で和の風情を楽しめる各種施設、特に和の風情を体験できる山車の施設や館内には無い銭湯や様々なタイプの飲食店を紹介しSNS投稿を促す。

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