中小企業診断士二次試験事例1(平成29)問2

与件文(問題文)はこちら

第2問(配点20点)

A 社の正規社員数は、事業規模が同じ同業他社と比して少人数である。少人数の正規社員での運営を可能にしている A 社の経営体制には、どのような特徴があるのか。100 字以内で答えよ。

解答の視点

(1)「少人数の正規社員での運営を可能にしている A 社の経営体制」⇒ 「A 社の組織は、製造部門、営業部門、総務部門の3部門からなる機能別組織

(2)「A 社の経営体制の特徴機能別組織のメリット(中央集権、専門性強化)

(4)「100字以内」 ⇒ 100字を超えてはいけないことに注意

解答の手順

※1. A 社の経営体制の特徴

(1) 与件文の第一段落「A 社の人員構成は、すべての株式を保有し創業メンバーの社長と専務の2名、そして正規社員 18 名、パートタイマー中心の非正規社員約 70 名をあわせた約 90 名である。」 ⇒ 非正規社員が多い

(2)与件文の第二段落「非正規社員 70 名のうち毎日出社するのは 30 名程度で、残りの 40 名は交代勤務である。非正規社員の主な仕事は、製造ラインの最終工程である箱詰めや包装、倉庫管理などの補助業務である。」⇒ 補助業務がメイン。繁閑期への効率的な対応、柔軟な勤務体系を確保

(3)与件文の第二段落「部門長と 9名の正規社員が所属する製造部門は、餡(あん)づくり、生地づくり、成型加工、そして生産管理を担当している。また、自社店舗による直接販売は行っていないため、創業以来営業を担当してきた専務をトップに 6名からなる営業部門は、県内外の取引先との折衝や販売ルートの開拓のほか、出荷地域別にくくられた取引先への配送管理と在庫管理が主な業務」⇒ 中央集権的管理で意思決定迅速

(4)与件文の第五段落「餡(あん)づくりはもとより、旧式の窯を使用した焼き上げ工程を含めて菓子づくりのほとんどが、人手による作業であった製造工程を大幅に変更し、自動化によって効率性を高められるようになった」⇒ 専門性の獲得で生産の自動化を図り効率性アップ

※2. 解答例(99/100文字)⇒ ①人員を要する補助業務を非正規社員の柔軟な勤務体制で対応し、②製造工程の自動化で繁忙期でも少ない正規社員での対応が可能で、③手作業の多くを自動化しながら高品質の商品を大量生産できることが特徴である。

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