中小企業診断士二次試験事例3(令和02)問3

与件文(問題文)はこちら

第3問(配点20点)

 C 社社長は、納期遅延対策として社内のIT 化を考えている。C 社のIT 活用について、中小企業診断士としてどのように助言するか、120 字以内で述べよ。

解答上の留意点

(1)「納期遅延対策として社内のIT 化」⇒ 問2の問題点を解決するためのIT化

(2)「120字以内」 ⇒ 120字を超えてはいけないことに注意

解答の手順

※1. 納期遅延対策として社内のIT 化

(1) 与件文の第二段落「C 社が受注しているビル建築用金属製品の主なものは、出入口の窓枠やサッシ、各種手摺、室内照明ボックスなどで、特別仕様の装飾性を要求されるステンレス製品である。またモニュメント製品は、作家(デザイナー)のデザインに従って製作するステンレス製の立体的造形物である。どちらも個別受注製品であり、C 社の工場建屋の制約から設置高さ7 m 以内の製品である。主な顧客は、ビル建築用金属製品については建築用金属製品メーカー、モニュメント製品についてはデザイナーである。」 ⇒ 特別仕様の装飾性を要求されるステンレス製品、デザインに従って製作するステンレス製の立体的造形物

(2) 与件文の第七段落「受注、設計、据付工事施工管理は営業部が担当する。顧客から引き合いがあると、受注製品ごとに受注から引き渡しに至る営業部担当者を決め、顧客から提供される設計図や仕様書などを基に、製作仕様と納期を確認して見積書を作成・提出し、契約締結後、製作図および施工図を作成して顧客承認を得る。通常、製作図および施工図の顧客承認段階では、仕様変更や図面変更などによって顧客とのやりとりが多く発生する。特にモニュメント製品では、造形物のイメージの摺合わせに時間を要する場合が多く、図面承認後の製作段階でも打ち合わせが必要な場合がある。設計には2 次元CAD を早くから使用している。」 ⇒ 設計には2 次元CADではなく3次元CADを使用し、仕様変更や図面変更での顧客とのやりとりを減らし、造形物のイメージの摺合わせ時間を減らせる。

(3) 与件文の第十段落「C 社では、全社的な改善活動として「納期遅延の根絶」を掲げ、製作プロセスを含む業務プロセス全体の見直しを進めている。また、その対策の支援システムとしてIT化も検討している。」 ⇒ 製作プロセスを含む業務プロセス全体の見直し、その対策にIT活用を検討中

※2. 解答例(120/120文字)⇒ ①CADを3次元化し製品の完成イメージを顧客や製造部と共有することで、打ち合わせ時間を減らす。②営業段階からの顧客情報をデータベース化し製造部と共有することで、納期や見積りの精度を向上させる。③暗黙知を形式知化し各業務レベルの平準化を図る。

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