中小企業診断士二次試験事例3(平成29)問2

与件文(問題文)はこちら

第2問(配点20点)

C 社社長は、現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力をCNC 木工加工機の生産に充てたいと考えている。それを実現するための課題とその対応策について120 字以内で述べよ。

解答上の留意点

(1)「現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力をCNC 木工加工機の生産に充てたい」⇒

(2)「実現するための課題とその対応策

(3)「120字以内」 ⇒ 120字を超えてはいけないことに注意

解答の手順

※1. 現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力をCNC 木工加工機の生産に充てたい

(1) 与件文の第六段落「 C 社では創業以来、顧客の要求する加工精度を保つため機械の専任担当制をとっており、そのため担当している機械の他は操作ができない作業者が多い。また、各機械の操作方法や加工方法に関する技術情報は各専任作業者それぞれが保有し、標準化やマニュアル化は進められていない。」 ⇒ W:多能工化、標準化なし

(2) 与件文の第十二段落「そこで常務が中心となって、木工機械の展示会に出展することから始めた。展示会では、特徴である精密加工の内容を来展者に理解してもらうため、複雑な形状の加工を容易に行うCNC 木工加工機の実演を行ったが、それによって多くの来展者の注目を集めることができた。特に、NC 機械を使用した経験のない家具や工芸品などの木工加工関係者から、プログラムの作成方法、プログラムの提供の可能性、駆動部や刃物のメンテナンス方法、加工可能な材質などに関する質問が多くあり、それに答えることで、CNC木工加工機の加工精度や操作性、メンテナンスの容易性が来展者から評価され、C 社内では大きな手応えを感じた。そして展示会後、来展者2社から注文が入り、本格的に生産がスタートしている。このCNC木工加工機については、各方面から注目されており、今後改良や新機種の開発を進めていく予定である。」 ⇒ S:CNC木工加工機の加工精度や操作性、メンテナンスの容易性が来展者から評価

※2. 解答例(119文字/120文字)⇒ 課題は、①各専任作業者の暗黙知を形式知化して作業者間で共有し、②多能工化を実現することである。対応策は、①各機械の操作方法や加工方法に関する技術情報をマニュアル化することで共有し、②OJTなどで多能工化を図りつつ加工精度を保つことである。

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